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免疫細胞

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白血球 (=単球+リンパ球+顆粒球)

白血球骨髄で造られた免疫細胞は、まず白血球として血管に送り込まれます。

「白血球」というワードはやや定義があいまいで、血液中の免疫にかかわる細胞全てを指す場合もあれば、その一部にとどめる場合もありますが、ここでは、単球・リンパ球・顆粒球に三分類できるすべての血液中の免疫細胞を指すこととします。

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単球 (=単核白血球)

単球は、樹状細胞やマクロファージなどの免疫細胞に変化する最も大きな白血球で、ヒトの場合、白血球中5〜6%程度しかなく、そのおよそ半数が脾臓(ひぞう)に貯蔵されています。

アメーバのように体内を動き回り、異物を取り込んでヘルパーT細胞にその存在を伝えます。また、血管から出た単球は樹状細胞やマクロファージに変化します。

樹状細胞

樹状細胞樹状細胞は、鼻腔、肺、胃、腸、皮膚など外気に触れる部分に存在している細胞で、単球が変化したものです。

カラダの中に異物を発見すると自分の中に取り込んで処理(貪食:どんしょく)しながらリンパ管に移動、リンパ管内のT細胞やB細胞に異物の存在を伝えて(抗原提示)それらの免疫細胞を活性化させます。

マクロファージ (大食細胞)

マクロファージマクロファージは、血管やリンパ管などに存在している細胞で、単球が変化したものです。

カラダに侵入してきた異物を発見すると自分の中に取り込んで処理(貪食:どんしょく)します。また、ヘルパーT細胞を活性化する働き(抗原提示)もあります。

マクロファージやヘルパーT細胞はサイトカインを放出しながら協働体制に入ります。サイトカインというのは、ホルモンではありませんが、免疫細胞を活性化させることで傷や炎症などの治癒を促す「治癒ホルモン」と呼ぶにふさわしい物質です。

ただ、赤痢菌、チフス菌、レジオネラ、結核菌、ヒト免疫不全ウイルス (HIV) などマクロファージによる殺菌を免れることができる病原体は、逆にマクロファージにより全身に運ばれることになります。

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リンパ球

リンパ球にはT細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)があります。

これらはリンパシステム内に多く見られるためリンパ球と呼ばれますが、全体の20〜40%程度と顆粒球についで数の多い白血球です。

ウイルスなどの小さな異物や腫瘍細胞などに対しては、リンパ球が中心となって対応します。骨髄で造られたT細胞は胸腺で、B細胞は骨髄などで成長した後、リンパ節などでも成長します。

T細胞

T細胞には、ヘルパーT細胞、キラーT細胞、レギュラトリーT細胞の3種類があります。

ヘルパーT細胞ヘルパーT細胞は樹状細胞やマクロファージから異物の侵入情報を伝えられると、サイトカインを放出して、マクロファージやB細胞など他の免疫細胞と協力して抗体を作ります。

キラーT細胞キラーT細胞(細胞傷害性T細胞)は樹状細胞から異物の侵入情報を受け取ると、その異物を攻撃破壊します。CTLとも呼ばれる細胞性免疫における重要な攻撃型免疫細胞です。

レギュラトリーT細胞レギュラトリーT細胞は、異物の侵入を知らせたり、攻撃したりする免疫細胞ではなく、キラーT細胞などが正常な細胞を処理するなどの暴走を止めたり、処理終了を指示したりする、どちらかというと免疫システムのストッパーとしての消極的な役目を持っています。

B細胞

B細胞B細胞は、樹状細胞の抗原提示により、異物を処理するための抗体を作ります。抗体は異物(抗原)とひっつくことで、貪食する免疫細胞(食細胞)に処理させやすくする働きを持っています。

マクロファージなどの食細胞による直接攻撃処理を行う「細胞性免疫」に対して、抗体を作ることで抗原を無力化する間接的な処理システムを「液性免疫」といいます。

液性免疫システムの中で、B細胞はリンパ節において形質細胞に変化して抗体を増産します。また、メモリーB細胞に変化することで、抗原を記憶して今後の異物の侵入に備える働きもあります。

ナチュラルキラー(NK)細胞

NK細胞NK細胞は、他の免疫細胞との協力体制ではなく、独自で異物を攻撃破壊する、「自然免疫」において非常に重要な免疫細胞です。非常に攻撃的な細胞ですが、サイトカインなどが正常細胞への攻撃を制御しています。

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顆粒球

顆粒球は白血球の中で一番数が多く、白血球総数の50〜75%程度を占めます。その働きによって好中球、好酸球、好塩基球の3種類に分かれます。

細胞を構成する細胞質には「顆粒」があり、この顆粒がカラダに侵入してきた細菌やウイルスなどを殺してくれます。

「脱顆粒」というのは、この顆粒からヒスタミンなどの炎症性物質を細胞外に放出することで、アレルギーの原因となる現象を指します。

好中球

好中球好中球はもっとも体内に多く存在する白血球で、カラダの中を激しく動き回り、侵入してきた異物を貪食してブドウ球菌や大腸菌などの細菌やウイルスによる感染を防ぎます。特に炎症性サイトカインに反応し、炎症部の異物を貪食する免疫細胞です。傷口が治癒し、炎症が収まるのはこの好中球のおかげとも言えます。

好中球は、必ずしもNK細胞のように独自で異物処理を行うわけではなく、他の免疫細胞と協働することもあります。細菌やウイルスを貪食した好中球は膿になって体外に放出されるか、体内のマクロファージなどの食細胞により処理されることになります。

好酸球

好酸球好酸球は、ヒスタミンを不活性化することでアレルギー反応を抑えたり、アレルギーをもたらす寄生虫の駆除などを行います。強くはありませんが貪食も行います。

好塩基球

好塩基球好塩基球はアレルギー反応に大きく関与する免疫細胞で、脱顆粒によりアナフィラキシーやじんましん、喘息など重篤なアレルギー症状を惹起します。

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クレール・コンサルタント