blanc

canine sarcopenia

line

サルコペニアは、まだまだ定義が定まっているとは言い難いのですが、ここでは「筋量と筋力が減少した状態」とします。

また、寝たきり状態などの活動性低下による場合(筋肉の廃用症候群)や疾病・栄養不足が原因となる場合もありますが、ここでは、もっぱら加齢を原因とするもの(一次性サルコペニア)についてエビデンスをもとにご説明します。

※ あくまで「人」のサルコペニアに関する研究結果です。

line

サルコペニアが引き起こす障害

筋量や筋力の低下は活動性の低下につながり、関節や靭帯、骨の機能をも劣化させます。それらの機能低下が「移動能力の低下」、いわゆる「ロコモーション・シンドローム」を引き起こし、さらにはカラダのみならず、気持ちさえも萎えてしまう「フレイル(Frality)」に陥らせることもあります。

骨密度と筋量には深い相関関係があり、サルコペニアと骨折のリスクを高める骨粗鬆症は同時進行すると報告されています。

また、糖代謝を担う筋肉の量の減少は、糖尿病などを引き起こす潜在的なリスクにもなります。

line

予防するための運動

加齢による筋肉の衰えとともに活動量が次第に不足することが問題となるため、筋力トレーニングや日常生活での活動性の増加が重要となります。ただ、ADL(Activities of Daily living:日常の生活動作)を維持改善するためには、筋力の維持は必要条件とはなっても充分条件とはなりません。そこには「バランス能力の維持」という観点も加えなければなりませんので、アイソメトリック運動だけではなく、プロプリオセプション活性化運動も同時に行う必要があるということになります。

低負荷の有酸素運動も維持に効果があることを示唆する研究結果もありますが、筋力を維持強化するのは、高負荷のレジスタンストレーニングであり、筋力の維持がバランス能力の維持の前提となりますので、無理をさせない範囲でレジスタンストレーニングをやらせることが大切です。

運動でサルコペニアを予防するためには、筋量は減少しているものの機能障害は現れていない「プレサルコペニア期」から開始することが効果的とされています。

line

予防するための栄養

「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」の調査結果は、総タンパク質や分岐鎖アミノ酸(BCAA:必須アミノ酸のバリン・ロイシン・イソロイシン)の摂取量がサルコペニアのリスクを有意に低減させるとしています。

また、筋肉の同化(作り出す活動)には、青魚に多く含まれるn-3系のEPA(エイコサペンタエン酸)や、骨格筋にその受容体が存在するビタミンDが大きく寄与します。

その他、茶カテキンやエゴマに多く含まれるn-3系αリノレン酸も予防に効果的であるとの研究結果が発表されるなど、サルコペニアを予防する栄養の研究も活発に行われるようになりました。

line

クレール・コンサルタント