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central pattern generator

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CPG(中枢パターン生成器:Central Pattern Generator)とは、脊髄にある「パターン化されたリズム運動」を制御する機能のことです。

…これだけではまったくもって意味不明ですね。

今回はこの「CPG」についてできるだけわかりやすく説明します。

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歩行のためのCPG

若い健常者であれば、歩く時に「まずは右足っと。そして次は左足、右足…」と考えることはないと思います。いちいち考えなくても、足はリズムよく動いてくれます。この「右足⇒左足⇒右足…」という両足交互の「パターン化されたリズム運動」を行わせているのが脊髄の中にあるCPGです。歩き出したり、交差点の角を曲がったり、立ち止まったりする時には脳が制御しているのですが、一度リズミカルな運動がパターン化されると脊髄内CPGの制御に代わります。
歩く時だけでなく、魚が泳いだり、(おそらく)鳥が飛んだりする時も、このCPGが働いているものと考えられます。

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人の神経リハビリテーション

脳や脊髄を損傷して歩けない人などのリハビリテーションを「神経リハビリテーション(ニューロリハビリテーション)」と言います。筋力が衰えたり関節が固まったりして歩けない人のリハビリテーションは「整形リハビリテーション」です。
人の神経再歩行リハビリテーションでも一定の同じ運動を繰り返すことが大切で、最初は、脳よりも脊髄の働きの活性化に重点を置いてはいるものの、人の神経リハビリテーション(促通反復療法・HALによるロボット療法・HANDS/BMI療法など)は、一定の同じ運動を繰り返しながらも、最初から脳と運動器を連携させようとします。

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犬の神経リハビリテーション

犬の神経リハビリテーションの難しいところは、犬が何を考えているのかわからないところです。人の神経リハビリテーションで、「促通反復療法」は声掛けで患者の意識にアプローチしますし、「HALによるロボット療法」は患者の動かそうという意識がないことにはロボットが動きません。つまり、患者の意識(脳の働き)が必要なのです。しかし、犬に「まずは右後肢を動かしますよ。次は左後肢です…」と声を掛けたところで、犬の意識がそれぞれの肢に向かっているのかどうかはっきりしません。

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脊髄歩行トレーニング

そこで、犬の神経リハビリテーションでは、サイクリング運動のように人が他動的に犬の肢をリズムよく動かしてやったり、反射運動(人でも膝をトンカチでたたくと自然と足を蹴る、あの運動)を利用して、自発的な一定のリズム運動の発現に期待することから始まります。それが、脊髄内CPGで制御されたリズミカルな歩行=脊髄歩行です。脊髄歩行が実現した後で、今度は脳(犬の意識)と運動器の神経をつなぐ作業に移ることになります。

※ 脊髄歩行トレーニングの前に抗重力筋強化トレーニングが必要な場合もあります。

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クレール・コンサルタント